演出家の上田久美子先生が手掛ける初のショー 
演目発表の瞬間から大注目され
かなり高いハードルを置かれてしまってような感じの『BADDY』 

天才・上田久美子にはプレッシャーはないのだろうか

やはり凡人ではないんだなぁ
ウエクミ先生は守りには入らず 責めてきましたよね


ウエクミ先生は〝あて書き〟が得意
どこからどう見ても善人な トップスターの りょうちゃん(珠城りょう) だからこそ
やりたい放題の悪の根源(大して悪いことしてないけど)『バッディ』が愛されるキャラクターになることを分かっていたのでしょうね
現在の相手役が、ダブル主演のような演出をしても嫌味がなく
それに見合う実力とキュートさを兼ね備えた ちゃぴ(愛希れいか) であることも
全て計算の上だったのだと思います
2番手の みやちゃん(美弥るりか) は
お芝居『カンパニー』の高野遥と若干キャラ被りだったのは惜しいところだったけど
みやちゃん だからこそ!の役どころでしたよね

骨太トップ、究極に可愛いトップ娘役、美しくフェアリーな2番手
このバランスを見事に活かしていますよね
次回の月組は『エリザベート』
この作品では役の個性に演者が合わせることになると思うので
このトップ3 の良さを活かす最後の演目として
『BADDY』は、とても良かったと思いました

生真面目な れいこちゃん(月城かなと)演じる、生真面目なポッキーが悪の道に堕ちてゆく様は面白く
「退屈なんだ」を連発する王子の ありちゃん(暁千星)は、許せないくらいの可愛さ
他のキャラクターも 芝居の月組 を感じさせる違和感のない役作りでした

この作品で退団する わかばちゃん(早乙女わかば)は
この学年で王女さま?と思わなくもなかったですが
タカラジェンヌとしての わかばちゃんのイメージは〝お姫さま〟だったと思いますし
同じく退団する、としちゃん(宇月颯)には カッコイイ男役のカッコイイ仕草を これでもか とさせてくれています
この二人に、不良に恋しちゃう姫 みたいにラブストーリーをのせているのも
ウエクミ先生の愛を感じました


この作品、ハチャメチャなようで
どこか 気持ち良く、納得させられるのは
人間の本質をついているからだと思うのです

人は誰でも平和を求めるけれど
人の一生がずっと平穏な日ばかりだとしたら、、、考えると少しゾッとします
人は刺激を求め、時にハメを外したくなり、悪いことを魅力的に感じたりする生き物なのです

決して不幸になりたいわけじゃないけど
当たり前に平和な毎日が延々とやってきたとしたら
ありちゃん王子の「僕は退屈なんだ~」が 人間の本来の感情

ちょっとしたアクシデントやアンハッピーな出来事は
人生のスパイスとなり
その小さな不幸のおかげで
ごく普通の日々がいかに幸せなのかを知ることができることもある

このショーを、そんなふうに受け止めました


正義の味方グッディがバッディに惹かれてしまうのも
ある意味とても理解できます

そして、平和な生活を取り戻したタカラヅカシティの住人は
何年かすると、またバッデイの登場を望むことでしょうね



「天国なんて婆さんの行くところ!」
初め耳にした時には、ちょっとドキッとするような歌詞でしたが
この言葉の中に隠されているものを
観劇後から ずっと考えていました

生きることに前向きでいる人は
90歳だろうが100歳だろうが 爺さんでも婆さんでもないんだと思います
逆に、10代でも20代でも
人生に希望を見出すことをやめてしまった人は 爺さん・婆さんなのかもしれない

人生は
時に良い子であったり、悪い子であったり
いいことがあったり、悲しいことがあったり
そんなこと当たり前なんだよ
もし、今は本当に辛くても
生きることは希望であることを忘れないで

そんな、メッセージが隠されているように思えてきたんです
かなり拡大解釈かもしれませんが、、、


宝塚のショーには
メッセージ性の強い演出の場面がよくあって
それは、美しい言葉や胸を打つ歌詞で表現されることが多いですよね
ウエクミ先生は、それを あえて
反抗的で、ひねくれた歌詞の中に潜ませたように思うのです
とても、ウエクミ先生らしい気がします

実に新しい!

『BADDY』は ストーリー仕立てのショーだから新しいのではなく
メッセージの伝え方が新しいのだと思ったのです


人それぞれ、抱えているストレスや悩みは違うけれど
『BADDY』を観て
そうなんだ、生きてるうちが花であり
明石家さんまさんの名言、、生きてるだけで丸儲けなのだ
修行僧のようには生きられない悟りの境地に達することのできない大多数の人間は人生を楽しめばいいんだ
生きる勇気、生きる希望が胸の奥底に湧いてくるような感覚を覚えたのは
私だけではないような気がします


受け止め方は千差万別
このショーから、何のメッセージも受け取れない方もいらっしゃるでしょうし
私とは全く別のメッセージを受け取った方もいらっしゃるでしょう

ストレートでない ちょっと 回りくどい表現が
観る人の心に、それぞれ違った〝何か〟を語りかけてくる作品だと思いました


ウエクミ先生は深い
他の誰とも違うアプローチの仕方で
宝塚らしくなく宝塚らしい新ジャンルを作ったのではないでしょうか








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